Henrik Schwarz INSTRUMENTS
もうかれこれ2年ほど前、弊社で企画制作をおこなったプロジェクトRed Bull Music Acacdemy Weekenderの中の1イベントが、ドイツ出身のダンス・ミュージック・プロデューサーHenrik Schwarzのトラックをクラシック編曲したものを、Tokyo Secret Ochestraという27人編成のオーケストラが築地本願寺で演奏する、というもの。ここ何年かクラシックミュージックをよく聴くようになっていた個人的趣味と、当時の風営法改正運動系の余波で企業的にも”違法であることは絶対やらない方向”という背景もあったけど、いつかやりたかったのが『ダンスミュージックの人が聴きにくるクラシックミュージックのコンサート』。お寺との交渉から、オーケストラ手配、そして、スタジオでのリハ、細かくは、譜面の大量コピーから通訳、お寺の仏像のうまい見せ方を試行錯誤し、当日の録音マイクの吊るす位置から、照明器具の雑音問題まで、企画段階から終わるまで、なぜかいつものイベント以上にたくさんのトラブルシューティングだらけでした。しかも結果も賛否両論だったのも覚えてます。泣&笑
でも、こうやってCDというカタチとしてリリースされて、改めて聴いいてみるとそんな記憶もふっとんでしまうほど素晴らしい演奏と素晴らしい楽曲のステキなアルバムとなっていました。
よくありそうなどっち付かずの”ジャンルを超えたコラボ”、みたいなものではなく、きちんとクラシックやってるところに好感持てるし、これこそハイブリッドって言えるサウンドなのかもしれません。実は、この完璧なテンポは、演奏者がクリック音を聴きながらひいているんです。たった2回のセッションで習得した若い日本のクラシックミュージシャンの技術には脱帽です。
クラブとか行っているミニマルテクノファンにも聴いてほしい。そして、クラブシーンをなんだかいかがわしいものとして排除したがっている大人にも是非一枚。
Henrick Schwarz – Instruments
Sony Classical International
Tracklist:
01. Walk Music Four
02. Marvin Two
03. Leave My Head Alone Brain Seven
04. In Björndal
05. Cloud Three
06. Wamims
07. I Exist Because of You Two
その時のドキュメンタリー↓